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プロの思考、プロの技。タイガー・ウッズ@サンフランシスコ 全米オープン

高度化された戦略の結晶であるプロの業(わざ)。ケーススタディの手法を用いて、これをアマチュアゴルファーにも役立つ法則へと導いてみよう。その第2回目(1回目はこちら)。

今回は、6月にオリンピッククラブ・レイクコースで行われた全米オープンゴルフ3日目、タイガー・ウッズの放ったリカバリーショットを採り上げる。舞台は14番ミドル。緩やかな左ドックレッグで左側からせり出した林が特長的なホール。アイアンで右方向へ打ち出そうとしたタイガーだったがミスヒットし、ボールは左へ。ラフのファーストカットで止まったボールは、林によってグリーン方向が塞がれてしまった。グリーン右側のバンカーがかろうじて見える状態。グリーンまで約150~160Y。フックをかけなければグリーンには乗らない。ここでタイガーは、基本に忠実であるために意外なクラブを選択をする。その意図は何だったのだろうか。

まっすぐ打ったとしてもバンカー。絶対条件としてフックをかけなければならない。だからまずは、フックをかけることを重視しがち。低く打ったほうがリスクも少なく、コントロールもしやすい。だが、タイガーが重視したのは高さだった。選択したクラブはPW。高くそして、「あまりフックをかけずに」放たれたボールは、グリーン右奥へ引っかかり、傾斜を利用してピンそばまでボールは転がったのだった。

そこで見えてくるタイガー・ウッズのプロの業(わざ)。それは、リカバリーショットであったとしても、セオリーという基本を重視することだ。

ミドルホールの第2打は、高く打ち、スピンをかけてグリーン上でボールを止めるのがセオリー。タイガーは、そのセオリーを忠実に守り、そこから独自の技術でショットをアレンジしたのだ。リカバリーショットは、状況打開を重視するあまり、ショットの難易度を自分で上げてしまうことが多い。無理なショットを無理をして打ち、さらに悪い結果を招くという負のサイクルに陥りがちだ。タイガーのこのショットは、リカバリーショットにおける基本的に考え方を示している。それは「セオリーに沿ったリスクの少ない選択をすることの重要性」だ。ゴルフの基本的な思想はここにある。タイガー・ウッズほどのレベルに到達した選手であってもそれを軽んじるような行動を決してしないのである。

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