【電動アシスト自転車が絡む事故が増えています】安全に快適に乗りましょう!
コロナ禍で、人との接触を避け、自転車通勤に切り替えた人も多いでしょう。中でも電動アシスト自転車の人気、出荷台数は好調に伸びています。一度でも電動アシスト自転車に乗ってみると、想像以上のスイスイ楽々を体験し、購入意欲が高まります。実際、通勤のみならず、子どもの送り迎え、買い物、または宅配などで電動アシスト自転車に乗っている人を多く見かけるようになってきました。
便利な一方で、電動アシスト自転車が絡む事故も増えています。今回は、電動アシスト自転車を運転する時の注意点をお伝えします。
画像:フォトAC
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◆増えている電動アシスト自転車が絡む事故
電動アシスト自転車の事故の事例はさまざまですが、転倒事故のほか、電動アシスト自転車はペダルに足を乗せているだけでもアシスト力が働き、意図せずに走り出してしまうことがあるため、交差点や横断歩道付近からの飛び出し事故の報告も多くあります。
以下、産経新聞より引用してお伝えします。
便利だけど…電動アシスト自転車、10年で事故倍増
新型コロナウイルス禍で自転車ブームが続く中、電動アシスト自転車が絡む事故が過去10年で倍増している。便利な生活の足として、通勤・通学や買い物以外にまで活用の幅が広がる一方で、一般的な自転車より車体が重いことなどで、重大な事故になってしまうケースも目立つ。事故の増加は、コロナの感染拡大を受けて逼迫(ひっぱく)する医療に負担をかける可能性もあり、業界団体も異例の注意喚起に乗り出している。
(中略)
交通事故総合分析センターによると、電動アシスト自転車が絡む事故は令和2年に2642件発生し、平成22年の1163件から2・2倍に増加。自転車事故全体はこの10年間で半数以下になっており、電動アシスト自転車の事故が占める割合は0・8%から4%へと5倍に膨らんでいる。
◆電動アシスト自転車の正しい乗り方
1. 発進時に注意
ペダルに足を乗せたまま電源を入れると、ペダルの踏み込みを感知してモーターが駆動し、自転車が飛び出すことがあります。発進時は両足を地面に着けて電源を入れましょう。
普通の自転車を漕ぐ力でペダルを踏むと、走行アシストモードによって急発進する場合があります。
予想以上の速度が出てしまい、止まるまでに時間がかかることも事故の要因となります。
※年配者に多いケンケン乗りは、ペダルへ強い負荷をかけてしまうことによりアシストセンサーが反応し作動してしまうことがあるので、とても危険です。
初めての方は練習し、電動アシストに慣れましょう。
電動アシスト自転車を初めて乗る方は、本格的に使用する前に公園や車・人通りの少ない道で練習しておくことをおすすめします。ギアのモードを確認したり、発進時の感覚をつかんでおくことです。漕ぎだす時、どれくらいの時間でどれくらいのアシストがかかるか体感しておくと、よりスムーズに本格的な使用を開始できます。
2. 余裕を持ってブレーキをかけましょう
電動アシスト自転車で走行する時、信号や停車前は余裕をもってブレーキをかけるようにしましょう。自分が思っている以上に速度が出ている場合が多く、車体自体が重たいので、急ブレーキではバランスを崩し、転倒や衝突の恐れがあります。
3. 停車中は、ペダルから足を離しておく
ペダルを足に乗せたままにしておくと何らかの拍子にトルクセンサーが検知し、そのままアシスト発進してしまう場合もあります。歩行者や交通量が多いところでは、特に危険です。電動アシスト自転車で一時停車する時は、両足を地面につけておきましょう。
4. 坂道
上り坂ほど、電動アシスト自転車の有効性が発揮され、買ってよかった!と思う瞬間でしょう。立ちこぎの必要性も当然ながら無くなりますが、車体の重い電動アシスト自転車では、立ちこぎはバランスを崩しやすく、また踏み込む強さで起動するため、急発進の事故につながります。上り坂でも座ってゆっくりペダルを踏みましょう。
5. 雨の日
雨の日は視界が悪く、タイヤが滑って転倒する恐れがあります。マンホールや側溝の蓋(金属製)の上を走行する時、濡れた状態では非常に滑りやすくなっていますので、特に注意が必要です。傘さし運転など、片手での運転は道路交通法と都道府県条例で禁止されていますので、絶対にやめましょう。
6. 走行中のモード、変速ギアをうまく使いましょう
走行中のモード、変速ギアがついている電動アシスト自転車には、エコモードやパワーモードなど適切なギアの選択をすることにより、ペダルを踏む力を軽くすることができます。最近では、急発進を防ぐモードが機能に加わったものもありますので、購入時に確認しましょう。
電動アシスト自転車は、楽で大変便利な乗り物ですが、車体も重くスピードも出やすいため、ひとたび事故が起きると、怪我の度合いも大きくなってしまいます。快適に安全に使っていくため、購入時は、取扱店の説明をよく聞いて、その場で練習させてもらったり、注意事項や禁止事項を理解してから利用しましょう。