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比較して参考にしよう!【女子プロはなぜ飛ばせるのか】

女子プロは一般的な男性ゴルファーより飛距離が出ています。トップ10に入る女子プロは240ヤード以上飛ばしています。体力や腕力では一般男性ゴルファーの方がありそうですが、まさにゴルフはパワーじゃないことを証明していると言えるでしょう。その差とは何でしょうか? 今回は、女子プロが飛ばせる理由を探っていきます。

 

 

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女子プロのヘッドスピードは平均40~43m/sくらい。一般的な男性ゴルファーの平均と差ほど変わらないのに、平均飛距離は女子プロの方が30ヤードくらい飛んでいます。
ヘッドスピードを上げれば飛距離も伸びると思われがちですが、ヘッドスポードを上げるのではなく、ボール初速を上げないと飛距離は伸びません。つまり、女子プロはボール初速が速いということなのです。

 

 

◆『ボール初速』が早いとは

 

 

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女子プロは、ヘッドの遠心力を最大限に使うのが上手いのです。スウィングする時は、腕を振ることより、足先から手先までを連動させ、全身でアーク(ヘッドで描く円)を大きくすることが重要です。そして、バックスイングからトップそしてインパクトからフォロースルーにかけてヘッドの遠心力はすべて同じではなく、最大になる時があります。女子プロは、この遠心力が最も大きくなった時にインパクトを迎えることが出来ているのです。

 

一般的な男性ゴルファーに多いのが、インパクトを迎える前に遠心力が頂点を迎えインパクトの際には力が減少しているというスイングになってしまうこと。ヘッドの力がボールに思ったほど伝わらず、ボール初速もあまり上がらないという結果になっています。

 

「左腕とシャフトが一直線になった瞬間にインパクトをする」というイメージを持って、練習してみてください。

 

 

 

◆クラブの特性をうまく引き出している

 

 

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女子ならではの身体のしなやかさも関係していますが、力学上、アークが大きくなれば、ヘッドがボールに伝えるパワーも多くなります。アマチュア男性ゴルファーの多くに見られるのが腕力で叩く「腕打ち」です。ボールに意識がいってしまうとぶつけるようなインパクトになって球質が悪くなります。

要は、腕力で「叩く」意識がなくても、女子プロのように全身で「振る」意識さえあれば遠くへ、正確に飛ばせます。

 

現在のクラブは、カーボンでシャフトが柔らかくしなりがあります。力いっぱい腕の振りを速くしたほうが飛ぶと思いがちですが、女子プロは、クラブの性能を活かして全身でスウィングをしているのです。

 

 

◆全米女子オープン優勝 笹生 優花選手のスイング

 

 

大会最年少記録に並ぶ19歳で海外メジャー「全米女子オープン」を制した笹生 優花選手。19歳にしてドライバーショットの平均飛距離は260ヤードと規格外!300に届こうかという飛距離を叩き出すこともあり、女マキロイの出現か!?とも言われています。

 

笹生 優花選手のスイングは、

 

トップは右足に体重を乗せ、上半身がボールの右側に来るくらい体をねじっていて、正面から肩甲骨が見えるほど深いねじりをしています。

 

 

切り返しと同時に体重は左足へ。上半身(頭)はまだボールの右側にあり、インパクト付近で素早く右足へ移動。ここで上半身との引っ張り合いでヘッドが走ります。

 

 

軽く地面を蹴って、左足に体重を移してフィニッシュ。

 

 

 

『スイングの時に考えすぎたり、軽く打つと曲がるので、ふわ〜っと自然体で。』と言っています。

この深い体のねじりや、瞬時の体重移動など、やはり並々ならぬ日頃の鍛錬としか言いようがありません。オリンピック銀メダル獲得の稲見萌寧選手といい、最近の女子ゴルフからも目が離せませんね。

 

 

さて、ゴルフは決して腕力ではないことがおわかりいただけましたでしょうか?
もちろん女子プロは、日々練習を欠かさず、体づくりも行い、試合に向けて準備を怠っていません。
ドライバーの飛距離だけに注目するのではなく、このクラブなら大丈夫と自信を持って打てるクラブを武器にし精度を上げていたり、どんな場面でもリズムを変えない精神力などを鍛えています。
お手本にしたいのは、飛距離だけではなさそうですね。
秋のゴルフシーズンももうすぐです!。柔軟ストレッチから始めて、腕力に頼らない全身スイングで気持ちの良いゴルフをやりましょう!

 

 

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今月の動画 de レッスンでは、全英オープンで優勝したコリン・モリカワ選手のスイングを長岡プロが解析しています。一般的な男子プロよりゆっくりスイングするコリン・モリカワ選手をお手本にするのも参考になりますよ。

 

 

動画 de レッスン

【安定したドライバーショットを目指す!コリン・モリカワのスイングに倣う】2021.9月号

 

 

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