【傘差し・スマホ】片手運転は罰金です。自転車通行罰則とルールをおさらい
自転車は、通勤通学、買い物などに便利で手軽な交通手段である反面、大きなリスクも潜んでいます。自転車運転に伴う罰則とルールをご存知でしょうか?よく見かける「傘差し運転」「スマホながら運転」は、大きな事故に繋がりかねず、3ヵ月以下の懲役または5万円以下の罰金となります。今回は、自転車利用者のご家族にもご覧いただきたい情報をお伝えいたします。
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自転車は、運転技術さえあれば子どもから大人まで乗ることができ、通学・通勤、買い物の移動手段として気軽で便利な乗り物です。
国土交通省のデータによると、日本での自転車普及率は平成28年で57%。
しかし、自転車による大きな事故も相次いで報道され社会問題化しています。
原因としては、自転車には免許が必要ないことや自動車ほど安全運転啓蒙活動がなされていないこと。さらに、高リスク利用者の増加も挙げられています。
高リスク利用者とは、高齢者や中高生などの若年層が該当します。
特に道路交通に関する経験が浅く、交通事故の危険性に対する認識が低い中高生の自転車事故率が高いというデータがあります。
ルールマナーに関する教育が広がりつつあるものの、自転車は車両という認識や責任感が乏しく、実際の行動に結び付きにくいのも原因の一つです。
しかし、たとえ未成年であっても歩行者に怪我を負わせてしまうような自転車事故を起こすと加害者となり、被害を受けた相手に対し損害賠償義務を負うことになります。
過去高額損害賠償が発生した事例
参照:交通事故弁護士ナビ/自転車事故の損害賠償例と自転車事故に備えるための方法
自転車も車両の一種(軽車両に該当)とみなされるため、法律違反をすれば当然自動車同様、「刑事上の責任」と「民事上の責任」が問われます。
自転車事故を起こさないようにするためには、自転車を利用する本人はもとより、利用者が未成年の場合その責任を負うことになる親御さんも、交通ルールやマナー、罰則などを把握することです。
また自転車保険への加入義務化も各都道府県で広がっています。
自転車通行における禁止事項や罰則(抜粋)
歩道通行の禁止
道路交通法第17条、63条第3項
3ヶ月以下の懲役 歩道と車道の区別のある道路では、車道を通行しなければいけません。自転車道がある場合は、自転車道を通行しなければいけません。ただし、道路や交通状況などに応じて、例外的に歩道の通行が認められている場合もあります。 |
画像出典:内閣府交通安全イラスト集
歩行者の通行妨害の禁止
道路交通法第63条第4項
2万円以下の罰金 歩行者の通行を妨げる場合は、一時停止をしなければなりません。 |
画像出典:内閣府交通安全イラスト集
右側通行の禁止
道路交通法18条、20条
3ヶ月以下の懲役 道路では左側を通行しなければいけません。車両通行帯のない道路では道路の左側端を、車両通行帯のある道路では、原則として一番左側の車両通行帯を通行しなければいけません。 |
画像出典:内閣府交通安全イラスト集
二人乗りの禁止
道路交通法第57条
2台並んでの走行禁止
道路交通法第63条第5項
2万円以下の罰金 16歳以上の人が、安全な乗車装置に6歳未満の幼児1人を乗せているとき、あるいは4歳未満の幼児を紐等で背負っているとき、幼児二人同乗用自転車を除きます。 2台以上並んでの走行は禁止されています。ただし、並進可の標識のある道路では、2台まで並進できます。 |
画像出典:内閣府交通安全イラスト集
夜間、無灯火運転の禁止
道路交通法第52条
5万円以下の罰金 夜間はライトをつけずに運転してはいけません。また反射材の付いていない自転車も乗ってはいけません。 |
画像出典:内閣府交通安全イラスト集
酒酔い運転の禁止
道路交通法第65条
5年以下の懲役 酒気を帯びて自転車を運転してはいけません。また、酒気を帯びている者に自転車を提供したり、飲酒運転を行うおそれがある者に酒類を提供したりしてはいけません。 |
画像出典:内閣府交通安全イラスト集
信号無視
道路交通法第7条
3ヶ月以下の懲役 自動車も自転車も歩行者も、必ず信号を守らなければなりません。 |
画像出典:内閣府交通安全イラスト集
一時停止違反(指定場所)
道路交通法第43条
3ヶ月以下の懲役 一時停止の標識や標示のある場所では、自転車も必ず一時停止をしなければなりません。 |
画像出典:内閣府交通安全イラスト集
片手運転の禁止
道路交通法第70条、71条
3ヶ月以下の懲役 |
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携帯電話の通話や操作をしたり、傘を差したり、物を担いだりすること等による片手での自転車の運転をしてはいけません。 |
イヤホンをして自転車運転
各都道府県でイヤホン禁止を条例化。5万円以下の罰金がある場合も イヤホンの使用については「その他交通の安全を図るため必要と認めて定めた事項」として、都道府県がそれぞれ交通規則や条例で定めています。 多くの自治体で、自転車走行時におけるイヤホン使用が禁止されています。
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