連載ゴルフコラム『ヨシダの部屋』Vol.5 〜令和の始まりと、ゴルフ事始め〜
子ども時代、家のテレビがまだ白黒だったころ、
『皇室アルバム』という番組が流れていました。
時々出てくる可愛らしい男の子がたいそう身分のあるお家の子ども
でも、 当時幼稚園児だった僕と同じくらいの年格好で、 自転車に乗って遊んでいたり、
そんな「皇室アルバム」の中で、ゴルフが出てきた記憶はないのですが、
実は大正から昭和初期の頃には、皇室の方々の間でゴルフはとても流行っていたそうです。
特にご熱心だったのが昭和天皇で、
1917(大正6)年に開場した日本最古のパブリックコース、富士屋ホテル仙石ゴルフコース(神奈川県箱根町)には 開場当初から足しげく通われたという記録が、侍従の日誌にも書かれているそうです。
では、日本最初のゴルフ・コースはいつどこにできたかというと、
1901(明治34)年、兵庫県神戸にお目見えしました。
造ったのはアーサー・ヘルケス・グルームというロンドン生まれの茶商で、
六甲山を拓き、神戸の人々に貢献した人でもあります。
アーサーさんが最初に造ったのは4ホールのゴルフ場。
その後、1903(大正2)年に9ホールになり、神戸ゴルフクラブの発足となります。
同クラブの初年度の会員は、神戸在住の外国人がほとんどで、
7人の日本人が名前を連ねていましたが。
誰一人としてゴルフを経験した人はいなかったとか。
しかし、その後10年も経たないうちに、皇室の人々までも虜にしてしまうのですから、
ゴルフの魅力は、どうやら昔も今も変わらないようです。
先日は、タイガー・ウッズがマスターズトーナメントで、
14年ぶり5度目の優勝を果たしたニュースに勇気をもらいました。
挫折から復活したことも素晴らしいですが、
人間はいつまでも成長できることを証明してくれた気がします。
ウッズの復活劇を見て、
体力の有無に関わらず、いつまでも楽しめるスポーツだと思いました。
やっぱりゴルフは生涯スポーツです。