【お役立ちコラム】電動アシスト自転車による事故が増えています。
電動アシスト自転車を利用している方を
最近よく見かけるようになりました。
園児の送り迎えや買い物、
自動車免許を自主返納したシニアにも
人気があるということで
その普及台数は今や60万台とも言われています。
しかし普及する一方で、
電動アシスト自転車による事故も増えています。
今回は、電動アシスト自転車を
安全に乗りこなすためのガイドをお伝えいたします。
★★★
電動アシスト自転車は電気モーターを利用しており、
弱い力でも楽にペダルをこいで走行できます。
お子さん2人を乗せて移動する
働き盛りの世代やシニアにも人気があり、
上り坂でも楽にこげるので、大変便利なものです。
発売から25年経つそうで、以前は高額商品でしたが、
今では10万円を切る物もあり、
自転車の形状も小回りのきく小型のものから、
安定感のあるもの、スタイリッシュなデザインなど様々です。
しかし、KDDI株式会社の意識調査では、
電動アシスト自転車の利用者4割の方が、
危ない経験をしたと答えています。
また、国民生活センターの調査においては、
子供を乗せて運転する親ごさんの28%が転倒経験があり、
転倒しそうになったという人に至っては44%もいたということです。
■注意とポイント
1. ペダルに足を乗せていただけでもアシスト力が働く
本来、ペダルを踏み込んだ加減を感知し、電動で発進をアシストするものですが、
実はペダルに足を乗せているだけでもアシスト力が働き、
意図せずに飛び出してしまうことがあります。
また、急にペダルを踏み込むと、アシスト力が加わり予想以上の速度が出やすいため、
止まるまでに時間がかかり、こういった状況が事故に繋がりやすくなっています。
●ペダルに足を乗せた状態で電源を入れるのは危険です。
発進時は両足を地面に着けて電源を入れましょう。
・信号待ちでペダルに足をかけ、信号が変わる前に急発進してしまう。
・ママ友にばったり会った時、ペダルに足をかけたまま、話をしてしまう。
●ケンケン乗り、立ちこぎは大変危険です。
ペダルをこぎ始めるまで不安定な状態で加速してしまうため転倒の恐れがあります。
・電動アシスト自転車は、加速するとアシスト力が弱まるため、
上り坂では座ってゆっくりペダルをこぐ方が楽です。
2. 電動アシスト自転車は重い
●電動アシスト自転車に子供を2人乗せて走ると、総重量はなんと100kgにもなるということです。
・ただでさえ電動アシスト自転車は30kgもあり、高齢者は重さでよろめき、
支えきれず転倒するケースが多く、倒れた自転車を起こすのも大変です。
●子供2人乗せする場合は、「幼児2人同乗基準適合車BAAマーク」が
ついた自転車でないと、道路交通法違反になります。
・幼児2人乗せは、重心が低く安定感重視の設計。
足元が広く、手元ハンドルロックや、スタンドにも工夫があり、子供の乗せ降ろしが楽にできます。
・子供乗せする時には、必ずヘルメットを装着させ、シートベルトを締めましょう。
チャイルドシートを使用せず、抱っこヒモで運転することは、道路交通法で認められていません。
3. 小回りが効かず、ハンドル操作を誤る
●前にカゴやチャイルドシートがついている場合は、
特にバランスが悪くなり、急ハンドルで転倒の危険性が高まります。
・歩行者をよけようとして、急ハンドルを切って足をついても、
自転車が重いので支えきれず転倒するケースなどがあります。
4. 歩行者の感覚で歩道を運転する
●道路交通法上、自転車は軽車両と位置づけられています。
したがって、歩道と車道の区別のあるところは車道通行が原則です。
これは、電動アシスト自転車に限ったことではありませんが、
子供を乗せているから歩道を走っても良いと勘違いしている親御さんも多いということです。
子供乗せした電動アシスト自転車で歩道を走り、加害者になるのは避けたいことです。
・罰則は、3ヵ月以下の懲役又は5万円以下の罰金。
・歩道を走っていいのは、「普通自転車歩道通行可」の標識があるとき。
3歳未満の子どもや70歳以上の高齢者、身体の不自由な人が自転車を運転しているとき。
・道路工事や連続した駐車車両などのために
車道の左側部分を通行するのが困難な場所を通行する場合
著しく自動車の通行量が多く、かつ、 車道の幅が狭いなどのために、
追越しをしようとする自動車などの接触事故の危険性がある場合など、
普通自転車の通行の安全を確保するためにやむを得ないと認められるとき。
5. 急いでいても一旦停止、左右確認を
●保育園や幼稚園に送り迎えするママチャリに多い暴走。
歩行者優先の歩道を猛スピードで駆け抜ける、信号のない交差点で左右安全確認せず、
一旦停止もせず突っ走るなど。忙しいし、急がなくちゃいけないのもわかりますが、
自分だけの事情で走ると大変な事故を起こしてしまう危険性があります。
子供を守るためにも交通ルールとマナーを守った運転をしましょう。
●シニアの自転車事故に多いのは、圧倒的に出会頭の衝突事故。
高齢者の自転車事故のうち出合頭の事故は、なんと53.1%にも登ります。
(自転車の安全利用促進委員会「高齢者の自転車事故実態調査」)
危ないと思った時の回避行動の遅れも考えられますが、
やはり安全確認や一旦停止など、ルールを守って、慎重に運転をすることです。
6. 被害者に重度後遺障害が残った自転車事故事案の最近の裁判例
転倒して頭を打ったりした場合、死亡や重篤な障害が残ることもあります。
被害者に重度の後遺症が残る場合には、賠償が高額となる場合もあります。
歩行者と自転車との事故。歩道上の歩行者に自転車が後方から衝突。
被害者が自転車で交差点を通過したところで、道路を横断しようとした高校生の自転車と衝突。
出典:自転車の安全利用促進委員会 「最近の自転車事故の傾向」
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参考HP
警視庁「自転車安全利用五則 自転車は、車道が原則、歩道は例外」
JAF「電動アシスト自転車を運転するときの注意点とは?」
NIKKEI STYLE 「親子乗り電動アシスト、重さ意識を」
mama•sta select.「自転車でうっかり起こしてしまう「危ない経験」。電動アシスト自転車ならではのアクシデントとは」
kufura 「春デビューも気を付けて!「電動アシスト自転車のヒヤリ体験」2位の転倒を超えた1位は…」」
子ども乗せ電動アシスト自転車購入ガイド
毎日が発見ネット「増加する高齢者の「自転車」事故。原因は意外にも「自動車」が関係していた?」