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GOLF-MODE INSIGHT 2014/05/19

トーナメント開催が生み出す相乗効果

ゴルフモードインサイト

 

日本のゴルフ界に期待の新人が誕生した。4月、KKT杯バンテリンレディスで優勝した勝みなみ(鹿児島高校1年)である。15歳9ヶ月での優勝は、日本女子プロツアーの最年少優勝記録となる。

 

 国内女子ツアーの新陳代謝は凄まじい。宮里藍、有村智恵ら有力選手の海外流出をものともせず、新しいスターがツアーを盛り上げている。昨年だけで4勝し、賞金女王まで駆け上がった森田理香子がその代表格。2014年度のトーナメント数は39。3月末に開幕し、11月までスケジュールはびっしり。オープンウイークはわずか2週という超過密日程だ。

 

それに対して、国内男子ツアーは寂しい状態が続く。「レクサスオープン」「パナソニックオープン」など大口スポンサーの撤退もあり、2014年の国内開催のトーナメントはわずか24試合に留まっている。石川遼、松山秀樹に替わるスター不在は深刻だ。

 

なぜこのような男女「格差」が生じたのであろうか。 筆者は、男女のトーナメント開催地域に着目してみた。すると、プロトーナメント開催地域に男女で大きな相違点があることに気がついた。

 

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トーナメント開催が、三大都市圏に集中するのは、男女差はない。ところが、地方開催になると、その違いが顕著だ。男子で開催されていない北信越でも女子の大会が開かれている。ファンの裾野を広げるという点でのこの3大会の意義は大きい。

 

さらに、九州の6という開催数は、人材育成にも貢献しているではないか。上記の有村のほか、上田桃子、古閑美保、笠りつ子らは熊本県出身。九州で多くのトーナメントが開催されることで、職業としてゴルフを身近に感じることが出来、ゴルフを習わせたいという保護者や習いたいと思う子供たちの動機付けになっていると思われる。さらに、坂田信弘プロの坂田塾の存在がそれを後押ししているのではないだろうか。

 

 

ゴルフを身近なものに感じ、ゴルフを職業として意識するには、トーナメントを実際に見ることが何よりの近道だ。男子ツアーの関係者は、賞金総額が少なくても大会数を増やす、地方開催を増やすことに心を砕いてほしいものだ。男子ツアーの未来を拓く選手を一人でも多く増やす地道な努力が大切だと感じるのである。

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