世界の名プレイヤー 【今月のお言葉】No,23 モー・ノーマン
ゴルフを愛し、ゴルフの神様に愛された世界の名プレイヤーたちの珠玉の名言
ひたむきに練習した時、闘いに挑む時、勝利した時、思わぬ結果が出た時、あの日あの時、あのプレイヤーは何を思っただろう。
その言葉が生まれたのは、グリーンの上だったかもしれない、ふと空を仰ぎ見た時かもしれない、または何もしない時?
ゴルフの上達のヒントに。ビジネスの上でも、ひらめきのヒントに。
ゴルフを極めし者たちの生きた言葉を感じてみよう。
第23回は、
世界一のボールストライカー。
★モー・ノーマン
出身:カナダ/オンタリオ州・キッチナー
生年月日:1929年7月10日
没年月日:2004年9月4日(75歳)
私は世界のゴルファーではありません。
ただただ生きている偉大さを感じなければなりません。
純粋に、いつも真っ直ぐに。
とてもシンプルな方法です。
ボールはまっすぐ飛んでいきます。
(動画ないから抜粋)
ノーマンのゴルフは、レッスンを受けたことはなく、独学だったといいます。
ボールストライカーとしてのノーマンのスキルは伝説的です。サム・スニードはノーマンを最大のストライカーだと称しました。
有名なエピソードは、1969年にカナダのトロント郊外で行われたエキジビション。
モー・ノーマンとサム・スニードが共にラウンドした時のこと。240ヤード先に川が横切っているパー4のホールで、サム・スニードは川の前で刻んだのに対して、ノーマンは川の真ん中にある橋を狙ってティーショットを打ちました。迷いなきその一打は、ドライバーから放たれた後、狙い通りに橋を渡って向こう岸に転がって行ったということです。
あるエキジビションでは、7時間に渡り1540球のドライバーを打ち続け、一番飛ばなかったボールは225ヤードで、全てのボールが30ヤードの幅におさまっていたとか。また、ティーアップされたボールだけをクリーンヒットし、1本のティーを動かすことなくそのまま使ってドライバーショットを131回続けこともあったそう。1971年以来OBもなし!まさに正確なマシーンのよう。
天才的なそのプレーは、多くのゴルファーに刺激と影響を与えたようです。ケン・ベンチュリはパイプラインのように正確にボールを運ぶモー・ノーマンを「パイプライン・モー」というニックネームを贈り、トム・ワトソンは「だれが一番いいボールを打てるか。カナダのモー・ノーマンだ。」と言っています。
ノーマンのプレーは、彼の服装にも表れている通り型破りではありました。クラブはバットを握るように鷲掴みにし、アドレスもインパクトでも腕とクラブが一直線になるよう平行移動。ダウンスイングで体を目的方向にスライドさせ、振り抜くと同時に腰が飛球方向に スーと押し出されます。ノーマンがインタビューに答えたその秘訣を “vertical drop, horizontal tug” (垂直に落とす、水平に引く)と答えています。
誰もがこのシンプルな打法で、まっすぐ飛べば苦労はありませんが、ゴルフが大好きで、生かされていることの偉大さを知ってるノーマン自身の純粋さが、天才たる由縁。ゴルフ以外興味なし、一心不乱にボールを打ち続ける姿は、多くのゴルフファンを魅了しました。