世界の名プレイヤー 【今月のお言葉】No,25 稲見萌寧
ゴルフを愛し、ゴルフの神様に愛された世界の名プレイヤーたちの珠玉の名言
ひたむきに練習した時、闘いに挑む時、勝利した時、思わぬ結果が出た時、あの日あの時、あのプレイヤーは何を思っただろう。
その言葉が生まれたのは、グリーンの上だったかもしれない、ふと空を仰ぎ見た時かもしれない、または何もしない時?
ゴルフの上達のヒントに。ビジネスの上でも、ひらめきのヒントに。
ゴルフを極めし者たちの生きた言葉を感じてみよう。
第25回は、
“日本ゴルフ界 初メダル”
2020東京オリンピック銀メダルおめでとう!
★稲見 萌寧 Mone Inami
出身:東京都
生年月日:1999年7月29日
「メダルより、楽しみながら回りたい。」
2021年の国内ツアーで圧倒的な成績を残す若手の成長株が快進撃を続けている。家族の勧めで9歳の時にゴルフを始めた稲見 萌寧。「初めてクラブを握った時から空振りを一切せず、いいスイングで打てていた」と本人が振り返っている。小学校5年生から千葉県の北谷津ゴルフガーデンに通い、周囲から「練習の虫」と呼ばれるほど、圧倒的な練習量で、自他ともに認める「完璧主義」。優勝した大会の翌日でも練習を欠かすことはなく、気がすむまで練習に打ち込み、1日10時間に及ぶこともあるという。
「完璧主義者なので全部向上させたい。負けたくない気持ちが強い。」
負けず嫌いで努力家の性格も、強さを支える精神力につながっている。正確なアイアンショットが持ち味で、確実にチャンスにつける武器として精度を上げてきた。2019年のパーオン率は78.2079%で、国内女子ツアー歴代最高を記録している。
2021年は課題だったパターのフォームを改善し、ウエイトトレーニングやキックボクシングなどで体幹を鍛えながら1日4食の食事で体を作ってきた。こうした練習と努力もあって国内ツアーでは、6月末時点で5勝、さらには、日本人初のオリンピック銀メダル獲得と快進撃は止まらない。
オリンピック開幕前から「メダルより、自分の順位やスコアを1つでも上げたい」
「楽しく回りたい」と一貫して口にしてきた。技術も精神力も鍛え抜かれた成果が銀色に光って現れた。次なる目標は、国内ツアーで通算30勝をあげた選手に与えられる永久シード権の獲得だ。常に高みを目指す稲見 萌寧からしばらく目が離せない。