国による認知症対策「新オレンジプラン」②【お役立ちコラム】
国による認知症対策「新オレンジプラン」②【お役立ちコラム】
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╋■┛国による認知症対策「新オレンジプラン」②
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近年、認知症の患者の数は、増加の一途を辿り、2025年には700万人を超え
ると言われています。今や身近な病気となりつつある認知症に対し、私たちはどの
ように向き合っていくべきなのでしょうか。
国の認知症対策「新オレンジプラン」では、政策の柱として、以下の7つの項目を
掲げています。
(1)認知症への理解を深める為の普及・啓発の推進
社会全体で認知症の人を支える基盤づくりとして、より多くの人に認知症のこと
を正しく理解してもらうための取り組みを進めます。(キャンペーンの実施、
「認知症サポーター」の育成など。)
(2)認知症の容態に応じた適時・適切な医療・介護等の提供
認知症は進行性の疾患であり、それぞれの進行状態に合わせた最適な対応が求め
られます。医療と介護の連携を強化し、病気の予防から人生の最終段階までの最
適な環境づくりを進めます。
(3)若年性認知症施策の強化
働き盛りの年齢で発症した若年性認知症患者の負担軽減や社会参加を支援します。
(認知深耕のハンドブック配布、就労支援や居場所づくりなど。)
(4)認知症の人の介護者への支援
家族などの介護者の負担軽減や生活と介護の両立などを支援します。(家族向け
の「認知症介護教室」の普及、「認知症カフェ」設置の推進など。)
(5)認知症の人を含む高齢者にやさしい地域づくりの推進
認知症患者に限らず、高齢者が暮らしやすい社会づくりを目指します。行政だけ
でなく、企業や支援団体等の活動によって、生活支援、環境整備、就労・社会参
加支援、安全確保などに取り組みます。
(6)認知症の予防法、診断法、治療法、リハビリテーション、介護モデルなどの
研究開発及びその成果の普及の推進
認知症のメカニズムの解明や研究開発を推進します。また、当事者の研究への参
加を促すような仕組みづくりを行います。(ロボット技術などを活用した介護支
援機器の研究開発など。)
(7)認知症の人やその家族の視点の重視
認知症の人が住み慣れた環境で自分らしく暮らし続けるために、当事者やその家
族の視点を重視した取り組みを進めます。
認知症対策は、もはや患者本人や家族だけの問題ではありません。上記の「政策の
7つの柱」を見ても、支援の対象は、地域社会や個人、医療・介護の従事者など多
岐に渡ります。社会全体で認知症の人を支えることの重要性を改めて強く認識させ
られます。
「認知症の人が自分らしく暮らし続けることができる社会」の実現は、行政の力だ
けで成せるものではありません。今まで以上に、企業や団体、地域住民などが、そ
れぞれの立場で役割を果たしていくことが求められます。「自分に何ができるのか」
認知症について改めて考えてみてはいかがでしょうか。
参考:厚生労働省「認知症施策推進総合戦略(新オレンジプラン)」
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※掲載内容は、2017年11月13日時点での法律等をもとに作成したものです。