鍛えるゴルフBRAIN!
Cousin Joel in the pot bunker #golf #canoecreek / sharpener
今回は「平常心」の話をしよう。
最悪のスコアを出したときはどんな時か。体調不良や練習不足などよりも多く出る意見が、「嫌な人とラウンドしたとき」や「上手な人(下手な人)と回った時」である。心理状態をかき回され、ペースを乱されてしまった・・・。そんなゴルファーの心理状態が伺える。ゴルフはメンタル面が大きく影響を与えるスポーツであることがよく理解できる話である。
だから「平常心」を渇望するゴルファーは多い。
「練習場では上手く打てるのに、ラウンドではなかなかそれが出来ない」は、多くのゴルファーに共通する慢性的な悩みともいえる。もちろん、練習場とゴルフ場は違うことは、百も承知。ティーグラウンドに立ったときの独特の緊張感の中で、練習場と同じ平常心でドライバーを打てる方法はないものだろうか?そんなことを考えてしまうのはゴルファーとして自然なことある。
ここで考えをまとめておきたい。平常心は永遠に訪れない。それがゴルフである。
ゴルフは、メンタル面を揺さぶられるもので溢れている。スイングやパッティングのミスへの恐怖、バンカー、池やラフなどのハザード。ゴルフは、「揺さぶられる心」と向き合うスポーツであるのだ。この根本に目を向けておく必要がある。
この根本をしっかり理解できれば、ゴルフへの見方を変えることができるだろう。ゴルフは、揺さぶられる心理状態の中で、いかにベストに近いプレーすることができるかが問われるスポーツなのである。
見方を変えられれば、ゴルフの楽しみ方も変えることができる。
「緊張感」・・・。ミスやハザードへの恐怖からくる独特の心理状態は、ゴルフをしているからこそ沸き立つ感覚である。その緊張感を楽しまない理由はないだろう。
時間とお金をかけてでも味わうに値するもの。それは、自分の成長の実感である。高い緊張感の中に自らを晒し、その中で心の成長の芽を育てる。揺さぶれられる心と向き合うことは、その機会の少なさゆえに、とても有意義なことなのである。だからその経験から得たことは、人間を大きくすることにつながっていくのである。
「揺さぶられる心」を楽しむ。それは、大人になって人間の舌が苦味を味わうことができるようになることに似ている。揺さぶられることによって感じるネガティブの感情。それをも含めて「揺さぶられる心」を楽しんでほしい。それに慣れるとマイナスの要因のない「平常心」は、ちょっと物足りないと感じるはずである。