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新型ウイルス性肺炎について

中国・武漢で多発している新型ウイルス性肺炎。ここ数日、報道さてるたびに、感染者数、死者数が増えており、武漢に留まらず、すでに中国本国で感染拡大しています。ウイルスは変異する可能性があるとされ、多くの人が移動する春節の時期に重なってしまったことが、さらに深刻化の要因となっています。

 

 

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画像:iStock

 

 

(2020.1.25日更新)
春節は、旧正月を祝うもので、1月24日から大型連休に入ります。延べ30億の人が、帰省や旅行で移動すると言われています。ヒトからヒトへの感染も確認されたこともあり、この春節連休中に感染が拡大することが大変な懸念となっています。特に日本は、中国からの人気渡航先第1位、約70万人が訪日する見通しとのことで、警戒が強まっています。日本政府、旅行業界も対策を強化するなど、対応も報道されていますが、果たして水際で感染拡大を防ぐことはできるのでしょうか。

 

 

 

◾️新型コロナウイルスとは

 

これまでヒトへの感染が確認されているコロナウイルスはは6種類でした。今回のウイルスは、これまで人間の体内では確認されたことのない新型で、コロナウイルス7種類目になる可能性があります。中国当局は、このウイルスが変異する可能性があることを発表しました。変異することによって、感染のたびにウイルスの威力が増すということです。

 

コロナウイルスは、深刻な呼吸器疾患を引き起こすことがあるSARS(重症急性呼吸器症候群コロナウイルス)とMERS(中東呼吸器症候群コロナウイルス)以外は、感染しても通常の風邪などの重度でない症状にとどまるということですが、今回感染が広がっている新型コロナウイルスは、遺伝子配列がSARSに似ているということで、その重篤性が懸念され、現在、調査、検討、評価が続けられています。
2002年〜2003年に流行したSARSは、中国で8098人が感染し、うち774人が死亡しました。今回は、春節の人が移動する季節と重なったことや、ウイルスの潜伏期間が長く、発症しても熱が出ない例もあり、SARS流行の時よりも感染者数が拡がり、10倍になるのではないかと言われています。

 

 

◾️感染源

 

新型コロナウイルスは、中国・武漢市の海産物市場で買い物、あるいはそこに勤務していた人から見つかったということです。この市場はすでに閉鎖されていますが、感染源は市場で売られていた生きた野生動物から人に感染した可能性が指摘されていて、ヘビやコブラの可能性があるとする論文が発表されています。1月25日現時点では特定されていません。

 

 

◾️感染拡大の懸念

昨年12月には報告が出ていたにも関わらず、中国の情報統制で感染拡大したとも言われています。
1月22日〜24日二日間だけで見ても、感染者数は1.5倍に増えています。このまま1.5倍で感染者数が増えていくとすると、かなりの速度で感染者が増えていくことになります。

 

 

また湖北省・武漢が交通の要衝であることも拡大懸念要因の一つです。武漢は北京、上海、重慶、深センと中国の東西南北の大都市を結ぶ中央にあるからです。12月に発生してから封鎖されるまでの間に、すでに感染者は各地に散っていたと考えられます。さらにこのタイミングで春節を迎えたことが影響していることは言うまでもありません。

 

 

そして、スーパースプレッダーも感染拡大の要因のひとつに挙げられています。スーパースプレッダーとは、通常はひとりから二人程度の人にしか感染しないところ、ひとりから数十人数に移してしまう感染患者のことです。免疫力のない感染者の体の中で、ウイルスが増大することによってスーパースプレッダーになってしまいます。武漢の例ではひとりの患者から14人の医療従事者が感染しました。

 

 

世界中から非難を浴びたSARSの時の二の舞にならないよう、中国当局は拡大阻止に躍起です。東京都同じ規模の人口である武漢ですが、都市封鎖でパンデミックのリスクを減らし、2月3日完成予定で1000人収容できる病院を建設中です。通常の春節でしたら、多くの人で賑わう観光スポット、故宮博物館、万里の長城の一部、上海ディズニーランドは現在閉鎖しています。

 

 

◾️どんな症状が出るのか?

 

感染した場合、熱、せき、呼吸が浅くなる、呼吸困難などの症状が出ます。
潜伏期間は2〜3日。長くて10日。平均7日とされています。比較的体力があり、風邪を引いた程度の症状であれば、感染に気づかず旅行を続けてしまうため、感染が拡大すると言われています。

 

 

 

◾️致死率は3.1% 今のところ比較的、重症化しない!?

現在報告されている情報では、感染しやすいのは濃厚接触者と呼ばれる人たちで、医療従事者、家族、同じ職場など感染者と2m以内で接触した人たちと言われています。長時間に渡って感染者の咳やクシャミなどの飛沫を浴び続けない限り感染しないとのことです。
体力がなく免疫力が低下したお年寄り、病人、小さいお子様などが医者っしゃるご家庭は、重症化の恐れがありますので注意が必要です。
ウイルスは感染拡大と共に変異すると言われていますから、今後も引き続き報道に注目しましょう。


 

 

◾️予防と対策

 

基本的に風邪やインフルエンザの予防と同じで、手洗いとうがいです。咳が出ている人は、咳エチケットの為にマスクを着用しましょう。マスクやハンカチがない場合は、腕を口に当てます(長袖で)。手を口に当てると素手にウイルスが付着し、その手で触ったものが汚染していくことになるからです。

 

マスクの効果を得るためには正しくつける必要があります。また、顔との隙間がないように顔にフィットするサイズ・形のマスクを選択する必要があります。間違った使い方ですと、効果は全くなく寧ろ不潔なものとなりますので、一度ご家族でマスクの正しい使い方をご確認ください。

 

正しいマスクのつけ方は、メディコム社のHPで詳しく紹介されています。
Medicom 正しいマスクの着用方法

 

 


◾️中国方面へ渡航予定の方へ

 

外務省は、中国を危険レベルを3に引き上げました。

 

●中国湖北省全域
レベル3:渡航は止めてください。(渡航中止勧告)(引き上げ)

 

●上記以外の地域
レベル1:十分注意してください。(継続)

 

 

 

・空港等の検疫ブースにおける武漢市からの帰国者及び入国者に対する自己申告の呼びかけポスターの更新
 https://www.mhlw.go.jp/content/10900000/000585391.pdf
・帰国者に対する現行の検疫体制の継続(日本への入国者に対し、サーモグラフィー等を用いて、発熱等の症状がないか確認を実施)し、武漢市からの入国者に対しては健康状態の把握を併せて実施
航空会社に対して、機内アナウンスにて武漢市からの帰国者及び入国者に対する自己申告の呼びかけについて協力を依頼  https://www.mhlw.go.jp/content/10900000/000586401.pdf

 

(厚生労働省HPより)

 

 

中国当局は1月23日、武漢を出発する全ての旅客機および旅客鉄道の営業を停止すると発表しました。また同日午前10時(日本時間午前11時)からは、バスや地下鉄、フェリーなども運行をやめています。武漢は事実上、封鎖状態にあります。

 

 

 

 

 

感染症危険情報 中国における新型コロナウイルスの発生(一部地域の感染症危険レベルの引き上げ)

 

 

 

 

厚生労働省は手洗いや、せきエチケット、人混みを避けてマスクを着けるなど通常の感染対策を行うことが重要だと呼びかけています。状況が刻々と変わっており、今後出される情報に注意しながら冷静に対処する必要があるでしょう。

 

 

【出典】
厚生労働省/ 中華人民共和国湖北省武漢市における新型コロナウイルス関連肺炎について(第5報)

外務省・海外安全ホームページ/ 中国における新型コロナウイルスの発生

時事ドットコムニュース/ 中国でウイルス性肺炎多発

BBC/ 中国の新型ウイルス、4人目の死者確認 ヒトからヒトへの感染も

Bloomberg /「中国の生鮮市場、また新型ウイルス感染症発生源か-消費者需要根強く

Bloomberg /旅行業界がウイルス感染予防策強化、機内に防護服装備する航空会社も

WIRED/中国で発生した新型ウイルスの感染状況からは、SARS発生当時とは違った「いい面」も見えてくる

 

 

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