「プロのカタチ!~形態は機能に従う~」森田理香子プロに学ぶ、美しき「機能」③
プロゴルファーの形態に注目し、その機能を読み解く新シリーズ、第2シーズンは、森田理香子プロのスイングに着目し、その「美しき機能」に迫る。
前回は、森田プロのコックのタイミングの妙について、お話させていただいた。(前回の内容はこちら)
今回は、森田プロの特長である高いトップについて、お話しします。
森田プロのスイングの特長のひとつは、高いトップの位置から振り下ろされるダイナミックなスイングにあるといえるでしょう。
では、高いトップのメリットは何でしょうか?
それは、やはり「クラブが立ちやすい」ということでしょう。
つまり、クラブがスイングプレーンを外れることなく、通ってくれるということです。
スイングプレーンから外れると、いわゆる「クラブが寝た」状態になります。
クラブが寝た状態とは、つまりは、腕が体から離れているということを意味します。
腕だけでクラブを支えますから、ドライバーのようなヘッドの重いクラブは、ヘッドの重みでさらにクラブが寝てしまいます。
このようなクラブが寝た状態で、ボールを打つとプッシュアウト系のスライスを誘発してしまいます。それが続くと、無理にフェースをコントロールしようとして、引っかけやチーピンへとつながります。
これを防ぐための「機能」は、森田プロのスイングを見れば、一目瞭然ですね。
「右ひじ」を体から離さないということです。
高いトップは、一度、右ひじが低いトップのスイングよりも体から外れますが、腰の回転と連動して、左手主導で振り下ろし、右ひじは体にこすりつけるように過度に密着させていきます。
フェード系の安定した球筋が打てるようになれば、合格といえるでしょう。
高いトップは、スライス防止には有効な方法なので、スライスに悩んでいるゴルファーは、特に参考にしていただきたい「機能」ですね。