ゴルフのリクツ!!2013年春シーズンは、初級者スライスを採り上げています。
前回は、スライスはゴルフクラブの特性から自然に発生するものであり、フェースの開きを意識して防がないと「当然に」スライスしてしまうというお話をしています。(前回の内容はこちら)
「クラブの特性から、スライスは普通に起こる」 これを理解しているかどうかは、ゴルフ上達の上で大きな分岐点になります。そこを理解していないゴルファーが陥るのが、「アウトサイドイン軌道問題」だからです。 人間には問題を修正しようとする能力が備わっています。
普通にボールを打っても右にスライスしていまう。なんとかしたい!まっすぐ打ちたい!と思うがゆえにそれを修正しようとします。そこで、出てくる行動が左へ打とうとする意識です。
ところが、その意識。それがアウトサイドイン軌道に陥る原因であり、入り口です。意識して左へ打とうとしているのであれば、まだいいのですが、やっかいなことにその意識がないままアウトサイドイン軌道になっているゴルファーも残念ながら多いのが現実です。
アウトサイドイン軌道のスイングは、ここで指摘するまでもなくスライスの原因のひとつです。初級者スライスの中心を成すものであり、この克服や防止なくして上達はありません。
アウトサイドイン軌道に陥ることなく、正しい軌道を描くようにスイングする。そのための視覚的な目安になっているのが、ご存知のVゾーンです。
首と腰、それぞれがボールと結ぶ2本のラインにクラブ軌道が収まるようにすることが重要です。テークバック時に上側(図のスライスゾーン)に外れるとほとんどのアマチュアゴルファーはスライスしています。
ですからまずは、テークバック時の軌道に注意しましょう。正しく振り上げることができれば、正しく振り下ろせます。テークバック時にVゾーンに収まるスイング軌道をマスターしましょう。
次回はそのお話です。
ゴルフのリクツ!!2013年春シーズンは、スライスの対処法を採り上げます。
スライスは、ゴルファーの永遠の悩みと言われます。それは、なぜでしょうか?
それは、スライスが起こるメカニズムに大きく関係しています。まずは、スライスの原因を正しく理解しましょう。その後に、対処法をご紹介します。今シリーズは、スライス克服のドリルもご紹介します。
★スライスは、上達してもついて回る悩み 初級者のレベルにあるとき、上達すればスライスの悩みから開放されると思いがちですが、スライスは中、上級者であっても程度の差こそあれ、なかなか開放されない悩みです。
その理由は、スライスが起こる原因が1つではないからです。しかし、スライスの根源的な原因は、初級者が抱えるスライスの悩みです。
今シリーズは、この「初級者スライスを理解し、克服する」ことをテーマとします。 1回目の今回は、初級者スライスの起こるメカニズムの理解(前編)です。
まずは、クラブを手のひらにのせてみましょう。ドライバーであれ、アイアンであれ、フェイスが上を向くように、つまり時計回りの方向に倒れると思います。ゴルフクラブは、打点の場所がシャフトの延長線上にないため、重心の位置が異なるのです(ドライバーならフェイスの中心よりやや内側)。ですから、クラブを平面上に置けば、何もしなくても、フェイスが上を向く方向へ力が加わる特性を持っています。
このゴルフクラブの特性、スイング時ではどのような現象を引き起こすのでしょうか? それは、バックスイング時にフェイスを開かせる方向へ力をかけていくのです。初級者スライスに悩むゴルファーの方なら、一度は「フェースが開いているよ」と指摘されたことがあるのではないでしょうか?
ゴルフクラブは、「普通にスイングするだけ」で、フェースが開いてしまうものなのです。ですから、このゴルフクラブの特性を理解し、そのための対策を講じる必要性感じていなければ、これは直りません。
フェースが開いたまま、ボールを打てば当然にスライスします。 プロや上級者は、ここに神経を使っています。図のようにフェースが開かないように、前傾した背中のラインとフェイスのラインが平行となるような工夫をしています。
普段の素振りや練習場でのスイングであっても常にフェースが開かない意識を持ってください。時には、自分のスイングを第三者に見てもらったり、ビデオやカメラで撮影してフェースの開きがないかチェックをしておきましょう。
今回は、まとめとしてスライスは、ゴルフクラブの宿命なのだということを理解してください。このことを理解していないと、問題はさらにこじれてしまいます。次回はそのお話です。